アントのIPOが中止になった本当の理由。

アリババの株価が大暴落して、不安になりますね。
アリババ・アントに関しては色々言われてますが、
これが今回のアントのIPO中止に至った一番の理由と考えています↓
中国は金融イノベーションが寡占状態や参入障壁を作らず、公正な競争を維持するようにすべきとの考えを示した。
同氏は、金融イノベーションが健全な競争を損なったり、さらなるイノベーションの障壁となるべきではないとした。
また、金融監督の役割は、市場の公正な競争環境を維持し、「大き過ぎてつぶせない」というモラルハザードを減らし、金融の安定性を維持することにあると強調した。「規制は熱狂する市場に合理性を取り戻させるためにある」と語った。
中国の金融イノベーションによる寡占防ぐべき=銀保監会高官
中国市場は共産党という存在があり、共産党・習近平氏の鶴の一声で全て決まります。
今回、「習近平氏がジャックマーの発言に激怒して」と言われていますが、
習近平氏は、
- 何より第一に、党の繁栄と政権・独裁の維持を、
- 第二に、経済・ITの発展
を重視する人です。
中国市場は、決済はアントが最初に現れて市場を独占し、
後からテンセントのウィーチャットペイが入ってきて、アリペイのシェアに食い込み、2社寡占です。
しかし2社寡占状態になってしまうと、若い熱意のある起業家がいても新規参入が難しく、
これでは、長期的に見て中国のIT発展が妨げられる
ということで、
アントは、自己資本2%で27兆円の融資をしていますが、これを30%に引き上げることで、
アリババの力を落とし、他の若い企業に配分しようという意図があると思います。

この政策をIPO後にすると政府に文句が出るので、IPOの前にアントの価値を大幅に削りにかかったのだと思います。
市場の加熱を防ぐため。
また、1年数ヶ月前のアリババの株価は、今では信じられないですが150ドル台でした。
最近、米国金利が低くグロース系企業の株価がグングン伸びていますが、
日本のバブルが失敗に終わっていることから、
バブルを引き起こすと無駄な浪費をする人が増え、長期的な成長が損なわれる
のを中国政府は間近で見ていたので、
一気に株価を上げるようなことはせず、
なるべくアリババの成長率=年間30%程度
に見合った株価の上昇に抑えたいという意図だろうと思います。

アントがお金を簡単に貸せば、それでさらに過熱が進むしね。

アリババに10年以上前から投資されてるよしぞうさんの記事もおすすめです↓
まとめ
未来は不確実で、楽観は禁物で注視していきますが、
アリババが衰退すると中国経済の力が減り共産党も困るので、
あくまで、他の企業にもチャンスを与えるような政策であり、

アリババを攻撃するだけの政策はしてこない=アリババの成長力が減ることはあっても衰退することはないのではないかと思っています。
ちゃおっ♪
୨୧ピッフィーの株式投資Diary୨୧
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