異次元緩和・莫大な政府の借金(MMT理論)を批判するバフェット。ハイパーインフレ対策はどうする?

政治・経済・ハイパーインフレ
Buffett
Buffett

戦争など有事の際は、資産を現金ではなく株式で持つことが大切だ

太平洋戦争の敗戦国でも株式は安全であった

安全資産と呼ばれることの多い日本円ですが、そもそも通貨は全て安全ではありません

太平洋戦争の際、敗戦国の通貨はほぼ無価値となっていますが、

日経平均株、ドイツ平均株は20年以内に戦前の水準に復活しています。

Bill=通貨 Equity=株式 bonds=債券

引用:1900年からの超長期データで見る、単一国への集中投資の危険性

ピッフィーは、来る時が来たら一気に日本円の価値が消失していくと考えています。

どれほど多くの人がMMT理論に反対しているのか

米国で最も経済に詳しい人たちが、口を揃えて「MMT理論(現在の日本の異次緩和政策)は誤り」と唱えていることを、経済評論家の藤巻健史さんが下記のようにまとめて下さっています。

ピッフィーには、「これから日本でハイパーインフレor高インフレが起こる可能性が十分ある」と言っているように聞こえますし、起こる可能性がある前提で投資されるのが良いと思います。

※順序を入れ替えている場所があります。

MMT理論と異次元緩和は同じ理論(臨時版)
2019年05月06日
今、「自国通貨建てで借金しているのならば、インフレが加速しないかぎり、いくら借金を増やしても大丈夫」というMMT理論が米国で左派に圧倒的人気だが、MMTと異次元緩和は同じもの。MMT提唱者のケルトン教授自身が「日本でMMTを実験中」と言っている。しかし米国では重鎮が圧倒的に反論している。それなのに日本では「ハイパーインフレになどなるわけない」と私の忠告に耳を傾けない楽観者が多いのは、困ったものだ。

ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイCEO) :赤字支出はインフレ急上昇につながりかねず、危険な領域に踏み込む必要はなく、そうした領域がどこにあるのか正確にはわからない。

ジェフリー・ガンドラック(ダブルライン・キャピタル CEO)は、「(MMTは)大規模な社会主義的プログラムを正当化するために利用されている完全なナンセンス。(中略)。 小学1年生には正しく聞こえるかもしれないがーー」と手厳しい。
以下重鎮のMMT(=異次元緩和)に対する反論(リスクはハイパーインフレと言っている)


ロゴフハーバード大学教授「投資家が国債を保有したがらなくなったら、その通貨についても所有しようとは思わないだろう。その国が通貨を投げ売りすれば、その結果はインフレだ。」


ローレンス・サマーズ(元米財務長官):幾つもの途上国が経験してきたようにそうした手法はハイパーインフレを引き起こす。インフレ税を通じた歳入増には限界が あり、それを超えるとハイパーインフレが発生する。


ブランシャール(元IMFチーフエコノミスト)確かに財政政策は産出を潜在水準に保つために利用できるが、その赤字は、とても小さなものでない限り、高インフレないしハイパーインフレなしで、無利子の貨幣創造によりすべてを調達することはできない」


ジャネット・イエレン(前FRB議長):この提唱者は何がインフレを引き起こすのか混乱している。それ(MMT)は超インフレを招くものであり、非常に誤った理論だ」

フランソワ・ビルロワドガロー(フランス銀行(中銀)総裁)「残念ながら、自国の債務をマネタイズしようとした国は極めて不幸な経済状況に陥ったことがケーススタディーで繰り返し示されている。インフレ、さらにはハイ パーインフレが大きなリスクとなる」


ギータ・ゴピナート(IMFチーフエコノミスト)これまで多くの先進国・途上国において、政府支出のための財政赤字、そのファイナンスが行われ てきたが、帰結は大抵、予期せぬインフレーションと投資や経済成長の悪化であった」


その他、MMT(=異次元緩和)の批判を公言している人たち
ポール・クルーグマン)ニューヨーク州立大学教授)、ジェロム・パウエル(FRB議長)ロバート・シラー(イェール大学教授)・アラン・グリーンスパン(元FRB議長) ラリー・フィンク(米資産運用会社ブラックロック、CEO) ピーター・プラート(ECBチーフエコノミスト)ヨアヒム・フェルズ(PIMCOグロバル経済アドバイザー)、アデナ・ターナー(英金融サービス機構元長官) クリスティーヌ・ラガルド(IMF専務理事)他(以上財務省資料より)

https://www.fujimaki-japan.com/takeshi/7751

ハイパーインフレ対策はどうする?

海外株式保有

「インフレから資産を守る最善の方法は株式保有」とバフェットが言うように、資産の大部分を株式などの事業で持つことが資産家の間で一般的な資産防衛方法かと思います。

一時的にドル建ての株価は半分になるでしょうが、日本円の価値は1/100にもなり得ます。

青=日経平均、灰色=円建て債券、赤=日本円 1900年~2015年の実質リターン

参照:http://livedoor.blogimg.jp/tsurao/imgs/4/2/4245dacf.png

日本国債ベアファンド5倍

すぐにハイパーインフレが起こるのなら、最も良い方法は、東条雅彦さんも一時PFの約2.5%を投入していた「日本国債ベアファンド5倍」だと思います。

日本国債の価値が減少すると爆上げする仕組みになっています。

ピッフィーも東条さんの真似をして僅かだけ保有していましたが、信託報酬0.5%以上に我慢できなかったのと、起こるのはまだ先だと思い、東条さんと同時に手放しました。

ハイパーインフレで若者に富が移動する

ハイパーインフレによって最も損をする人たち

それは、日本円を多く保有している人たちです。実質的に、その日本円の価値が政府の借金返済に充てられます。

日本は、老人が多くの資産を保有し、その多くは日本円という状況です。

ですので、ハイパーインフレが起こることで、お金持ちの老人の資産が政府に移転し、回り回って実質的に若者に還元されることになります。

二番目に損をする人たち

それは、能力がないにも関わらず会社にぶら下がっている人のうち、勤務する会社がインフレの影響で倒産するケースです。

ある意味、それまで仕事に見合わない不当な給与を得られた仕組みから外される格好になります。

日本円を持たない人はインフレを歓迎すべき

ハイパーインフレによって、

老人の資産・現金資産の多いお金持ちの資産が

資産を持たない人たち、

に還元されることになります。

日本人全員の財布である、政府の借金が軽くなるからです。

労働に見合った正当な給与が得やすくなり、政府の財政が正常化することで、税金も減ることが予想されます。

更に、固定金利での家のローンを背負っていた人は、ローンが実質的にチャラになります。

つまり、本当は、日本円資産をほとんど持たない若者にとって、ハイパーインフレが起きたら、両手を挙げて大万歳するくらい嬉しい出来事なのです。

まとめ

ピッフィー
ピッフィー

たしかに、資産をあまり持たない人にとって「政府の借金1100兆円!」はほとんど心配する必要なさそう。

パッピィー
パッピィー

「年収300万円でまじめに節約して、20年で2000万円貯めました(現金保有)」って感じの層が1番かわいそう。

ペコリ☆

୨୧ピッフィーの株式投資Diary୨୧

コメント

  1. TsK より:

    MMT理論最近私も勉強中なのですが
    私はこっちの方が実態に即しているように思います
    藻谷氏の「デフレの正体」にも書かれている経済の実態とも整合性があると思います

    消費増税によってしばらくデフレは加速すると思います
    インフレに備えるという意味で株式投資は有効だというのは同じです
    ただその場合はマイルドなインフレになっている国にかけたほうがいいと思います

    • >>デフレは加速すると思います

      そもそも、ここ6年くらい概ねずっとインフレですよ(^^)

      https://ecodb.net/country/JP/imf_inflation.html

      • Tsk より:

        私にはこれまでの消費増税ごとにインフレが弱まってる、もしくはデフレになっているように見えます
        デフレが加速するという書き方は良くなかったです。すみません

        mmt理論の批判を見るとどうもmmt理論をちゃんと読んでないんじゃないかとも思っています
        異次元金融緩和=mmtではないんですよ。結果的に部分的に一致しますが

        そもそも今までの経済学ではインフレ誘導に失敗しているのに責任とらない、リーマンショックも見抜けないという点であんまり信用できないんですよね
        株価の変動が正規分布ではないというのを見抜いたのは物理学者で、それを使って儲けたのは数学者。一方で経済学者は破綻したとか

        まあそれを知ったところで儲かるわけじゃないんですけどね笑

        • MMTがよく分かっていないのは認めます。

          ただ、議論は無駄だと思うので、

          MMTが正しいと思える1ページにまとめた資料を持ってきて欲しいです。

          また、日本は金融政策に関して、今後50年、どうするべきで、どうなるのか?

          お考えはありますか?

          • Tsk より:

            誤解を与えてしまって申し訳ないですが私は全面的にmmtを信じているわけではないです
            どちらかというとこれまでの伝統的な経済学は違うのでは?
            という感じです
            それは金融緩和による2%のインフレ誘導が失敗したことからも分かります。
            じゃあ何が正しいのか?という感じで勉強しています
            私も完全に理解できてはいません

            mmt理論が今の日本で行われている異次元金融緩和を指しているわけではないということを伝えたかったのです

            mmt批判者はmmtをちゃんと読んでいないというのも、例えば藤巻氏が言ういわゆるマネタリーベースを増やすような異次元金融緩和を指してケルトン教授が「日本で実験中」と言ったのではないことからも分かります
            https://www.google.co.jp/amp/s/www.businessinsider.jp/amp/post-194831

            ハイパーインフレの心配についてもそもそもmmt理論でも際限なく支出するのではなくてインフレ率を目安にほどほどにやりなさいと言っているだけです
            アメリカは既に約2%のインフレになっているのでそれで無理に支出を増やしたらまずいんじゃないのという批判だと思います
            日本は状況が違います
            とはいえ私もmmt理論は違和感があります。

            金融政策について
            私は50年後の未来は見通せないので今の課題を一つずつ潰す方を考えます
            とりあえず近い将来、金融破綻はまずないです
            それは財務省が言っています
            https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
            ハイパーインフレが起こるとしても前兆があるのでそこから備えれば良いと思います
            準備として投資に触れるのはありです

            私は国家は国民が安心して生活できる基盤を確保するためにあると思っているので、財務省の意見に添えばとりあえず消費増税する必要はないし水道の民営化も必要ないと思います
            あとはインフラ整備、教育や医療、防災や生活保護にお金使えばどうですかくらいですかね

            デフレ傾向にある要因は消費増税、需要の減退、グローバル化、株主重視の企業の姿勢といった構造的なものではないかと思っています
            政府はさらにこれを推し進めるようなので今後もデフレ傾向は続くでしょう
            失われた20年では普通貯金が国内での投資の成功例であることを思えば金融庁は投資をそこまで煽らなくてもいいのかなと思います
            ただグローバル化によって日本の雇用がどうなるか、賃金はどうなるか、企業の儲けはどこにいくか考えれば投資はするべきだし投資によって恩恵を受けられると思っています

            以上です長々と失礼しました

          • 長文、ありがとうございます。URLも含め、全て読んでます。
            断定して言い切っている部分が多くて恐縮ですけど、思うところを書きました。

            私は、このままいつの間にか「大きなインフレ」を起こった風に装って、実質的に、老人の資産を若者に移転させるのが、日本の社会には良いと考えています。
            老人の資産を実質的に奪うことになるので、それも問題ではあるんですけどね。

            ただ、あまり議論しても時間が勿体無いので、この件で、次の返信は見送らせて貰うかもしれません。
            その場合は申し訳ないですが、お返事貰えたら嬉しいです。

            >>伝統的な経済学は違うのでは?

            それは同感です。バフェットもそう思ってます。

            >>それは金融緩和による2%のインフレ誘導が失敗したことからも分かります。

            個人的には、10年前頃からの比較で、原油価格の低迷の影響が大きかった為と思っています。

            >>mmt理論が今の日本で行われている異次元金融緩和を指しているわけではないということを伝えたかったのです

            私は異次元緩和自体が問題と捉えているのではなく、あくまで、政府の借金部分により、最終的に急激なインフレが来ると予測します。
            孫正義さんも「今後のインフレへの対策が出来た。(SBGの借金はその際にチャラになる)」と言っていました。

            >>ハイパーインフレの心配についてもそもそもmmt理論でも際限なく支出するのではなくてインフレ率を目安にほどほどにやりなさいと言っているだけです

            現在の水準から支出を増やしたり、異次元緩和を止めたりすると、金利が跳ね上がり、政府が利払いに耐えられなくなり、大きなインフレになります。

            >>アメリカは既に約2%のインフレになっているのでそれで無理に支出を増やしたらまずいんじゃないのという批判だと思います

            むしろ、現在、よりインフレになっているアメリカの方が、支出を増やしても大丈夫です。

            >>私は50年後の未来は見通せないので今の課題を一つずつ潰す方を考えます

            そのアプローチは、絶対にとってはいけないです。必ず、50年後といった遠い未来を見通した上で、逆算するべきです。

            >>とりあえず近い将来、金融破綻はまずないです

            円建てだから破綻はしないけど、急なインフレは起こり得ます。

            >>ハイパーインフレが起こるとしても前兆があるのでそこから備えれば良いと思います

            前兆は、ほとんどありません。過去のハイパーインフレでも、預金封鎖され、引き出すことが困難な状況でした。

            >>消費増税する必要はないし水道の民営化も必要ないと思います
            あとはインフラ整備、教育や医療、防災や生活保護にお金使えばどうですかくらいですかね

            今、消費増税をしなければ、急激なインフレになる。少なくとも、オリンピック前にそれは避けたいが故の消費増税だと思います。

            >>デフレ傾向にある要因は消費増税、需要の減退、グローバル化、株主重視の企業の姿勢といった構造的なものではないかと思っています
            政府はさらにこれを推し進めるようなので今後もデフレ傾向は続くでしょう
            失われた20年では普通貯金が国内での投資の成功例であることを思えば金融庁は投資をそこまで煽らなくてもいいのかなと思います

            単純に25年前の日経平均PERに異常な高値がついていた為です。どの時代も、どの国も、金兌換にしない限りは、長期的な大きな流れは、100%インフレです。
            これから50年の流れはインフレです。断言します。

          • TsK より:

            お忙しい中読んでいただいてありがとうございます

            投資話のはじめはインフレを煽るお約束がある一方で、日本では20年はデフレ、アメリカもあまり成長していなかったという事実は伝える方がフェアではないかと思っているのでつい熱くなってしまいました
            ピッフィーさんは本物だからいいですが偽物もよく使うんですよね…
            https://www.tachibana-akira.com/2018/01/8052

            もうちょっと勉強してみますがmmtはインフレ云々以前に根本的な理論が怪しいと感じています
            前にも書いたようにインフレ方面から攻めるとわかってないと思われるだけでmmt論者を勢いづかせるだけです
            貨幣の流れから批判しないと不毛です

            私は単純に金融緩和で刷ったお金が使われていないので意味がなかったのだと思ってます
            それはおそらく企業が人件費を削り金余りになっているからだと思っています
            https://diamond.jp/articles/-/209745

            利払いとGDPの比は10年前からは大きく変化していませんので、今の政府の借金は問題ない水準だろうと思います
            徒に財政支出しろとは私も思いませんが無駄にオリンピックをやりつつ法人税を下げ、消費増税するというのは何がしたいのかよく分かりません
            インフレを抑えるならとりあえずオリンピックやめればいいと思います

            遠い未来を逆算するというのは言葉は存在するが実在はしていないと思います
            それがいいことかもわからないです
            ポルポトとかは多分本気で50年以上先を見据えていたと思います
            1960年代の人に今の未来を見通しなさいとは言えないでしょう
            外れていても責められないと思います
            そんな先のことを見通せると思うのは私は現代人の傲慢だと思います
            この辺りは私よりも京大の先生にお出まし願います
            https://kyodai.360-degrees.jp/articles/35
            60点を取りにいくというのは私は好きです

            ハイパーインフレの前兆はあると思いますよ
            この辺りは橘玲「国家破産は怖くない」に詳しく書いてあります
            どのみちハイパーインフレではほとんどの日本株はゴミになるのでその前に動く必要がありますね
            SBGは多分大丈夫でしょうけど

            とりあえず企業が賃上げ傾向になればインフレ傾向も出てくると思います。最近はちょっとだけよくなっているみたいなので期待しています。
            長期的に見れば我々は皆死ぬわけなので私が死ぬ前に日本経済が良くなり良いインフレになった結果株価が上がることを願ってやみません。

          • >>利払いとGDPの比は10年前からは大きく変化していませんので、今の政府の借金は問題ない水準だろうと思います

            私は問題だと思います。
            異次元金融緩和によって、国債利回りを低く抑え込んでいるだけです。
            異次元緩和には、限りがありますから、その時に国債利回りが上昇し、急にインフレになると思います。

            >>1960年代の人に今の未来を見通しなさいとは言えないでしょう
            1970年代前半に、今のクラウド、スマホ、AIを見通していたのが、孫正義さんです。

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