アマゾンをグロース株ではなく割安株と見る
バフェット氏は株主からの質問に答え、「バークシャーの投資哲学は変わらない」と強調した。アマゾン株の購入は、バフェット氏から一部運用を任されている社内のファンドマネジャーが決めたが「バリュー株投資の原則に完全に沿っている」と説明した。
日経新聞
アマゾン(AMZN)のPERは71倍の為、バフェットは「グロース株投資家になったのか?」と言っている人が多いです。
しかし、今ではなく、10年後、20年後のアマゾンの(実質)利益、価値に対して今の株価が安ければ買うという意味で割安株の原則に沿っているということでしょう。
バフェットもマンガーも高齢だが元気
午前8時半から始まった株主総会には中国などアジアからの参加者も目立った。88歳のバフェット氏と、盟友で95歳のチャーリー・マンガー副会長は午後3時すぎまで続く長時間総会を苦にせず、株主からの質問にユーモアを交えて回答。
日経新聞
「こんな年老いた爺さんに任せられない」という声もありましたが、

長時間株主の質問に答えられる元気が健在で安心しました。
ちょっと話し声がしんどそうでしたけど。。
以前からアマゾンの脅威を感じていたバフェット
バフェット氏はアマゾンについて小売業者として「強力なブランド力を築いている」と評価した。バークシャーの投資先である米食品大手クラフト・ハインツは、米小売大手コストコやウォルマート、アマゾン傘下のホールフーズ・マーケットが自社店舗で提供する「プライベート商品」に押され、商品競争力が低下、業績も悪化している。バフェット氏は出資先の苦戦を通じて流通とメーカーの力関係の変化を目の当たりにしており、アマゾンへの高い評価につながっているようだ
日経新聞
アマゾンへの投資が今回初めて明らかになりましたが、
以前からアマゾンを脅威に感じていたことは間違いありません。
ここ最近、保有していたオールドエコノミー株(PG,WMT,XOM,MCD,JNJ,IBM,VZ,KO)を次から次へと売らざるを得なかったのは、IT株(特にアマゾン)が乗り込んできた為だと思っています。
IBMとCVSの堀をヘリコプターで乗り越えるアマゾン
ピッフィーもIBM株に大きく投資した他に、
ほんの僅かの量・半年ほどですが、米薬局CVS株を保有していました。
漏洩の危険のため、IBMが保有する顧客のデータは他の企業に移行できない筈だったのに、
アマゾンはそのデータをクラウドAWSへ移行させ、IBM株は低迷。

本来、CVSが「薬剤給付管理」の権利を持っていて、アマゾンは薬を売れない筈だったのに、
アマゾンは処方箋の会社を買収して薬局の市場に乗り込み、CVSも低迷しています。

両銘柄とも、保有していて、
「あ、まずい。アマゾンが来たら勝てない」
と思って、ピッフィーは約1年前に両銘柄を売却しました。
(IBMは-1.5%の損失。CVSは+15%利益。)
IT企業は、物件の費用や場所の制約などがない為、チート級の性能です。
更に、アマゾンを中心とするIT企業は複利で強くなります。
オールドエコノミーの(相対的な)衰退のスピードも更に高まることでしょう。
一方、手元資金の規模で自社株買いの方針を変えることはないと説明し、過度な株主還元期待をけん制した。バフェット氏は大型M&A(合併・買収)をあきらめていないからだ。
日経新聞
割安株の投資原則は変わりませんが、
従来のPERや配当で判断するシーゲル流投資は、今後SP500に負ける可能性が高そうです。

IT企業で投資の世界も変わったことに早く気がつくべき
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