昨日のこの記事↓の続きです!
アリババ傘下の事業を足し合わせる企業価値分析の英文記事を翻訳して、ピッフィーのコメントを付け足しています(*^^*)
ちなみに、2019年10月時点のアリババ株は174ドルだよ☆
アリババ株のSOTP(サムオブザパーツ)分析
従来の事業=アリババ1株当たり159ドル
Overall, there are reasons to think that the losses absorbed by Alibaba's newer business are depressing its near-term earnings by over 20%. But for now, let's assume there's only a 15% impact in fiscal 2020. That would still imply annual EPS of $8.84 for Alibaba's older e-commerce operations, which are dominated by Taobao and Tmall.
Alibaba Looks Pretty Cheap Now on a Sum-of-the-Parts Basis
If one valued this part of Alibaba's empire, which maintains a dominant position in a Chinese e-commerce market still seeing healthy growth, at 18 times this EPS estimate, that would spell a valuation of $159 per share for Alibaba. And that's without assigning any value to its other businesses or investment stakes.
これらのデータから、新規事業は全体の利益を20%以上押し下げていると思われるが、ここでは控えめに2020年のEPSを15%しか押し下げていないとして計算しよう。
それでもアリババのタオバオ・Tモール等を中心とした従来のネット通販事業のEPSは8.84ドルである。
中国で一番のネット通販事業であり、強く成長し続けているアリババの従来のネット通販事業に対して、
予想EPSの18倍の値段をつけると、
従来の事業=アリババ1株当たり159ドル
になる。
この数字には、アリババの他の事業や保有資産を考慮していない。
アリババの従来の事業だけで、ほぼ今の株価を正当化できるね!
アリババの高い成長率・利益率なら、かなり控えめに見てもEPSの27倍くらいで評価しても良いと思う(*^^*)
27倍なら、従来事業だけで1株240ドルの価値になるよ!
※2017年、アリババのPERは70~80倍ほどありました。
アリババクラウドの価値=アリババ1株当たり15.5ドル
Valuing those other businesses is tough, but it's clear that they're collectively worth quite a lot. The AliCloud reporting segment is expected to post fiscal 2020 revenue of $6.1 billion on the back of 62% growth. Given its growth rate and dominant position in the Chinese cloud infrastructure market, as well as the multiples currently given to high-growth cloud firms, the business might be worth over $40 billion on a standalone basis.
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これらの他の事業の価値評価は容易ではないが、非常に価値があることは明らかである。
アリクラウドは、62%成長して、2020年に6.1 Bドルの売上が予測されている。
売上成長率、中国のクラウド市場で圧倒的NO.1であること、他の高成長のクラウド会社への高いPER評価、を考慮すると、40Bドル(約4.5兆円)以上の価値があると思われる。
個人的には、中国クラウド市場の約半分を占めているアリクラウドは、4.5兆円=一株15.5ドルより遥かに高い価値があると思ってます!
非中核事業の価値=アリババ1株当たり31ドル
Meanwhile, Alibaba recently took full ownership of Ele.me in a deal featuring a $9.5 billion valuation, and upped its stake in Cainiao to 51% in a deal featuring a $20 billion valuation. It also spent $4 billion to buy Youku Tudou, $1.6 billion to buy mapping firm AutoNavi and $2 billion to obtain an 83% stake in Lazada. In addition, it took full ownership of popular mobile browser UCWeb in a 2014 deal featuring a $3.8 billion valuation.
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一方、アリババは最近、
- Elemeを9.5Bドルの時価総額評価で完全子会社化し、
- 20Bドルの時価総額評価で、Cainiaoの株式保有を51%まで引き上げた。
1兆円分ずつElemeとCainiaoの株式を持ってるってことだね!
また、
- YoukuTudouの購入に4Bドル
- AutoNavi地図に1.6Bドル
- 東南アジアネット通販のラザダ株83%の購入に2Bドル
- 2014年、人気のモバイルブラウザーUCWebの完全保有に3.8Bドル
を費やした。
これらの企業は、当時アリババが支払った価格よりも、現在は価値が高いと思われる。
これらに加えて、実店舗のビジネスも価値計算に加える必要がある。
これらの非中核事業(アリババクラウド40Bドル=1株15.5ドル含む)の価値を保守的に見積もると、80Bドル(8.7兆円)ある。
アリババ1株当たり31ドルに相当する。
アントフィナンシャル(アリペイ)の価値=19ドル
また、アリババは、アリペイを擁するアントフィナンシャルの33%の株式を保有しており、アントのIPOで仮想定された時価総額の価値150Bドル(約16兆円)に基づくと、アリババは50Bドル分の株式を保有しており、アリババ1株当たり19ドルである。
その他の株式と現金の価値=アリババ1株あたり5.75ドル
加えて、アリババは様々な企業の株式を保有しており、
- インドのペイメント、ネット通販企業であるPaytm
- スーパーマーケットのサンアート
- 映画チェーンのワンダ
6Bドルの現金も保有している。
これらを合計すると、15Bドルになり、アリババ1株当たり5.75ドルである。
2019年、別の記事で、40Bドルの現金を持っているって聞いたことある!
アリババ傘下企業の合計価値=258ドル
This sum-of-the-parts analysis, which admittedly features some back-of-the-envelope math but also has some conservative assumptions, serves to value Alibaba at $214.75 per share. That represents a 55% premium to Wednesday's close of $138.29.
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Certainly, with trade tensions running high and the Chinese yuan depreciating against the dollar, markets are worried that Alibaba won't make good on the dollar-based analyst EPS estimates that this sum-of-the-parts analysis relies on. At the same time, it's worth keeping in mind that fiscal 2020 analyst estimates for Alibaba have fallen sharply since early 2018, thanks to the yuan's decline and Alibaba's spending growth.
簡単に計算しただけではあるが、傘下の事業を足し合わせて、控えめに見積もったアリババの価値は、1株あたり214.75ドル。現在(2018年10月)の138.29ドルに55%を加えた数字である。
これは1年前の2018年時点の価値。アリババは、順調に年率40%成長させているので、控えめに昨年に20%上乗せして、現時点で215×1.2=258ドルの価値と見積もりました。
貿易戦争考慮後の予想利益で価値計算している
もちろん、米中貿易戦争や人民元が対ドルで安く評価されていることを考えることを考えると、アリババが予想されている利益を取れないのではないか心配する声もある。
しかし、そうした悪環境を考慮して、アナリストは、既にアリババの予想利益を大きく下げた数字を出している。
2019年10月、この時よりも少し悪い予想になっていますが、誤差の範囲です(^^)
まとめ
- アリババの従来の事業=159ドル(EPSの18倍評価)
- 非中核事業・株式=31ドル
- アリペイ=19ドル
- その他の株と現金=5.75ドル
合計214.75ドル!
200ドル(2018年10月)に1年分の20%を上乗せ。
※アリババは、全体的に順調に40%成長している為。
かな〜〜り保守的に見積もって、
アリババの価値を1株258ドルと計算しました☆
今の174ドルなら、約33%引きってことだね♪
※2019年10月時点
ちゃおっ♪
୨୧ピッフィーの株式投資Diary୨୧
コメント
ピッフィーさん毎日投稿ありがとうございます。
私がSBGに投資したきっかけはアリババにあります。
アリババも割安に放置されていますよね。
アメリカに上場しているのと中国のカントリーリスクでしょうか。
アリババは遠くない将来Amazonの時価総額を抜くと見ております。
(実態の価値は既に抜いているかも)
だって中国を中心とした巨大市場であるモンスーンアジアのスマートシティー、ITインフラのプラットフォーマーなのですから。
コメント、ありがとうございます。
確かに、私も、もしSBGからアリババを抜いて今の株価なら、資産の25%程度の集中投資に抑えてました。
カントリーリスクを除けば(といっても、むしろアリババは中国政府にアマゾンの脅威から守って貰った)
個人的には、アリババは、良質共に、アマゾンを超えている企業だと思ってます(^^)
※数年前、BABAはAMZNの時価総額超えてました
もし再びアマゾンを抜いたら、SBGの株価はとんでもないことになりそうで、楽しみですね!!
SBGの時価総額がアリババ保有株より安いのが私もSBG集中投資の最大の理由です。
アリババも出資するGrab、Paytmが東南アジア、インドの巨大市場で第2のアリババになることを私は期待しております。
最大のライバルになりうるのはAmazonではなくGojeck等を有するテンセントかもしれません。
gojekは、JDも投資している会社なんですよ (*^^*)
テンセント、アルファベット、JD。。強力な相手になりますね。
ピッフィーさんJDにはSBGの次に投資していたんでしたね。
尚、私もJDに投資していた時期がありましたが今はSBG1本です。
凄まじい勢いで伸びる業界、エリアなのでテンセント陣営のJDにも張りたいところです。
ただ、SBG1本で充分、次世代の産業革命銘柄をカバーしているのでよしとしております。
JDには、2年前に36ドルで投資し、20ドルくらいにかけてナンピンしています。
アリババとJDの2択なら、JDに投資します (*^^*)
JDは企業価値が良くわからないけど、見てるだけで凄いです。
ピッフィーさんに是非とも企業価値を分析していただきたい企業があります。
アフリカのアリババになるのではないかと言われることもある、Jumia Technologies です。
ピッフィーさんのSBGやアリババの企業価値分析は的確で、本当に凄まじい勉強をしてきた方だとお見受けします。
ですので、そんなピッフィーさんにしか見えないものが見えるのではないかと期待している次第です。
人類全体の発展に役立つような企業に投資したいと思っているので、ジュミアがそれに値する企業なのか知りたいのです。
ちなみにSBGは値すると思い、先週2500株ほどですが購入しました。
お忙しいことと存じますが、何卒よろしくお願いいたします。
たけまりこ様
ありがとうございます。
こんな時に購入されていて、素晴らしいです。
Jumiaは、私も最も注目していた企業で、SBGの株価が大幅に上がれば、一部を投資しようかと思っていました。
ただ、SBGやアリババのように、価値計算は簡単ではないです。
感覚的には、市場を他企業に取られないのであれば、極めて割安だと思っていますし、
アフリカのインフラを根本から再構築する、人の役に立つ企業だと思います。
でも、その一番重要な、経済的な堀があるのかどうか、私には分かりません。
申し訳ありません。
ご返信いただき本当にありがとうございます。
ピッフィーさんがjumiaに注目していたことは純粋にうれしいです。
おっしゃる通り、他社に対する競争優位性があるのか、それを継続できるのかどうかがポイントになると思います。
ジュミアがアマゾンやアリババのように、ブランド化できるかが鍵になるのではないでしょうか。
ジュミアが孫正義さんのナンバーワン戦略を地でいっていることは評価できると思っています。
ただ、群戦略を掲げるSBGが、ジュミアを知らないはずはなく、出資していないのが気掛かりです。
アリババもlazadaには出資していますが、ジュミアにはしていません。
何故出資していないのでしょうか?
ピッフィーさんはどう思いますか?
次回のSVFでジュミアに出資してくれないかなと思う今日この頃です。
私も全く同じように思っていました。
2週間前に、「ジュミアへの投資を検討してほしい」とSBGにメールで送ったくらいです。返事なしですけどね笑
でも購入されたいなら、上場しているので、購入されたら良いと思いますよ (*^^*)
自己責任にはなりますけどね。
私もSBGの株価が上がり、ジュミアの株価が今のままなら、一部乗り換えると思います。
ジュミアへの投資の要望をすでにSBGに送っているピッフィーさん凄すぎます。
私もSBGにジュミアへの投資の要望を送ってみます。(どうやってメールを送るかまだわかりませんが)
ピッフィーさんのお陰で勇気が持てました。ありがとうございます。ジュミア3000株ほど買ってみようと思います。(もちろん自己責任ですね)
ピッフィーさんのブログを通してみんなで幸せになれるといいと思います。
それにしても、ウィーの風聞などで狼狽する人が多過ぎます。
SBGの本質を理解していれば動じることはありません。
ただ、SVFの資金が集まらないで孫さんのやりたいことが出来なくなってしまわないかだけが心配です。